沈没船|詩

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沈没船|詩

2022/1/23

海は荒れに荒れている 僕はしょっちゅう舵取りをしくじる バランスがあさっての方向に それでほかのことが手につかなくなることも みっともないほどにしょっちゅう みずからの足でよろめかなければならない みずからの身体があることを知らなければならない 言葉の海は荒れに荒れ 四方八方がチクチクしている 黒い波が堤防にぶっつかる 僕は自分から濡れに行き 泣いているのかわからなくなることもしょっちゅう みずからの言葉で漕ぎ出さなければならない 心の鈴の音を鳴らさなけばならない
みずからの水底に沈み込んだ言葉を 待って待って 手のひらをひろげて やさしく掬う そうしてきよらかなうつくしい小舟になって 荒廃した海でもすっくとたたずみ 大海原を渡っていくのを 僕はずっと夢見ている

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